遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番

遺言書と遺留分の請求の関係

遺産の争いは、血がつながっている身内が相手の場合でも長引くことが多いです。
そのため、特定の相手に遺産を確実に譲る方法として、遺言書の作成があります。
ただし、遺言書は特定の相手に指定した遺産を譲ることができる方法として多く利用されていますが、遺留分の請求をされると、請求のあった他の法定相続人に一部遺産を譲る必要が生じます。

遺言書の内容を一部覆す「遺留分の減殺請求」ができる

遺留分というのは、兄弟姉妹、甥姪を除く法定相続人が有している権利で、遺言書で遺産を譲り受けた相手に対して、遺留分の減殺請求をすることにより、法定相続分の一部を受け取ることができるようになります。
これは、自分の遺留分が侵害されていることを知った日から1年、もしくは遺留分が侵害されている事を知らなくても、相続開始から10年を経過すると請求できなくなりますので、遺言書に異議がない場合には、そのまま放置しておけば遺言通りに相続されます。
このように、遺言書があっても100%予定通りの相続をさせるのは困難ですが、法定相続人に生前に相続放棄をさせるということもできません。
また、生前に遺産分割協議を行い、書類を整えていたとしても、こちらも無効になります。

遺留分の放棄と相続放棄することで遺言通りの相続になる

被相続人がどうしても特定の人物だけに遺産を残したいと考えており、自身の死後に相続争いが考えられる場合には、前もって遺留分の放棄をさせておくことが重要です。
遺留分の放棄というのは、遺言書があっても効力が残っている、法定相続人の遺留分を生前に放棄させる手続きです。
もちろん、法定相続人の同意が必要ですし、裁判所で所定の手続きを経る必要がありますが、こちらは希望通りの相続をさせることができる方法です。
ただし、遺言書がない場合、遺留分の放棄をしていても相続放棄をしていなければ、その相続人には相続する権利が残っています。
そのため、遺言書を公正証書としてきちんと残しておき、その上で遺留分の放棄の手続きを各法定相続人が行って初めて、遺言書通りの相続が確実になります。

正確に相続をするなら、専門家に相談を

もちろん、相続は強制できるものではありませんので、遺産を受け取る予定の人物が相続を拒否した場合にはこの限りではありませんが、確実性の高さで言えば最良の手段です。
相続に関する法律関係や必要な作業は、個人で行うと漏れがあることも珍しくありませんし、税金や申告なども普段とは異なる内容ですので、見通しが立てにくくなっています。
できるだけ、専門家である税理士や弁護士、司法書士などに相談したうえで書類を作成しておくとよいでしょう。

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