遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番

相続欠格と相続人の廃除とは何?

相続において特定の条件に該当する場合には、法定相続人であっても相続権を喪失するケースがあります。

それは相続人が「相続欠格」とみなされた場合と、被相続人が相続人を「相続廃除」した場合です。

相続欠格では書面のみで相続権を失い、相続廃除では家庭裁判所における調停または審判を経て相続権を失います。
以下でそれぞれを詳しく見ていきましょう。

相続欠格とは

相続欠格とは、相続人が不正な行為によって利益を得た場合にその相続権を喪失する事を指し、民法891条に欠格事由が定められています。

相続欠格となる事由

以下の5つの相続欠格事由のいずれかに当てはまれば相続欠格になります。
この相続欠格事由は通常の素行の悪さ程度では該当せず、遺産を不正に手に入れるための行動を起こした人物に当てはまります。

相続欠格がある場合の不動産相続登記の添付書類

法定相続人の中に相続欠格者がいる場合、相続欠格者自身が作成した「相続欠格に該当することを証明する書面(印鑑証明書付)」が必要です。

しかし、一般に相続欠格者が証明書を発行する事は稀です。

ほとんどの場合、相続欠格者に対して「当該人物が相続欠格事由に該当することを確認する」ことを求める訴訟を起こし、この勝訴判決を添付することになります。

相続欠格者の子どもや孫は代襲相続できるの?

欠格者は「遺言による遺贈」を受ける事もできないため遺産を相続する事はできません。
では、その相続欠格者の子どもや孫は代襲相続できるのでしょうか。

欠格者は相続する事はできませんが、欠格者の子どもや孫は代襲相続をする事ができます。

相続欠格は特定の被相続人との間に起きるもので、他の被相続人の相続欠格にまでなるわけではありません。新たに相続が発生した場合、相続欠格とみなされなければ相続人として相続する事が可能です。

相続人の廃除(相続廃除)とは

相続人の廃除とは、被相続人の意思によって相続人から廃除する事を指し、民法892条で定められています。

著しい非行とはどのような行為を指すのか

ここで言う「著しい非行」とは以下のような行為を指します。

その他に相続人の廃除が認められる事例

「相続人の廃除」を行う方法

上記のような事由があり相続人の廃除を行いたい場合、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。

そして、申し立てによって行われた調停または審判によって相続権が剥奪された場合は、それが確定した日から10日以内に被相続人の戸籍のある市区町村の家庭裁判所に、推定相続人廃除届を提出します。

提出後、推定相続人の戸籍にその旨が記載され、相続人の廃除が成立します。

相続欠格と相続人の廃除が適用された場合、遺贈は可能?

相続欠格の場合の遺贈

欠格の場合には、当該被相続人から遺贈(遺言による贈与)を受ける権利もなくなります(民法965条、891条)。

相続人の廃除の場合の遺贈

廃除の場合には、当該被相続人から遺贈を受ける権利は失わず、被相続人の意思で取り消しができます。

この記事のキーワード




関連する記事


相続お助け110番
相続専門の税理士チームが執筆・監修を行っています。