遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番
代表相続人

相続人同士で話し合う時間が持てない、そういう場合は代表相続人を決めよう

代表相続人という言葉は、相続手続きにおける実務的な言葉であって民法などの法律で具体的に定められているわけではありません。

あくまでも、納税手続きや銀行手続きなどを行う際「複数いる相続人の代表者として手続きを行う」という意味で便宜的に使われている言葉です。

代表相続人(相続代表者)は誰でもなる事ができます。

それでは、代表相続人はどのような役割を担っていくのでしょうか?

代表相続人が登場する場面

【代表相続人が登場する場面①】固定資産税の支払い

都税事務所、市役所などにおいて固定資産税の支払いについて代表相続人の指定を求められます。

これは亡くなった方の不動産について、分割協議がまとまるまでの間、固定資産税の納税通知を受け取る人を定める必要があるためです。

あくまでも、納税通知の受取人の指定であって、その受取人になった代表相続人に全ての納税義務があるわけではありません。

固定資産税の納税義務は、遺産分割が完了するまでは、法定相続人の法定相続分に応じて生じます。

都税事務所、市役所は税金の徴収手続の合理化のために代表相続人の指定を定めています。

【代表相続人が登場する場面②】金融機関での代表相続人の指定

このように、事務手続きを簡略化するために代表相続人が指定されます。

金融機関から2名の相続人へそれぞれ振り込む事も可能ですが、振込手数料を軽減するためにもこのような手法がとられています。

【代表相続人が登場する場面③】税理士事務所との連絡窓口

相続税の申告書は相続人全員で共同作成し、税務署へ提出することが原則です。

しかし、税理士へ依頼するような場合、税理士事務所から代表相続人の指定を求められる場合があります。

これは、税理士事務所からすると、相続人が複数いるような場合、個別に相続人と連絡をとりながら進めてしまうと、情報の伝達や遺産分割について、特定の相続人への協力を疑われ、トラブルに発展する場合があるからです。

【代表相続人が登場する場面④】相続財産の売却が想定される場合

遺産分割において相続した不動産を売却換価して、その換価された現金を相続人間で分け合う場合に代表相続人の役割は大きいと言えます。

不動産の売却には、仲介会社への手数料、譲渡にかかる税金などが発生します。

これらの諸費用を除いた手取り額を相続人間で分配する事になるわけですが、不動産取引は業者の選定から、譲渡にかかる税金の計算など作業工程が多岐にわたり、専門家との打合せを重ねながら進めていく必要があります。

業者の選定を誤ってしまった場合には手取り額が少なくなり、相続人全体への影響は甚大です。

このような相続財産の現金化にも代表相続人がリーダーシップを発揮して取り組む必要があります。

代表相続人は誰が適任か?

相続人の平均年齢を考えると、50代~60代の方が多いのではないでしょうか。

仕事が忙しい方や、体調が思わしくない方もいらっしゃると思います。

昔のように長男、長女が代表相続人になる必要はなく、相続手続きを進めていくにあたって時間、専門的知識、他の相続人からの信頼など総合的に検討しましょう。

役割分担を決めて代表相続人が全体を統括する方式もあります。

相続に必要な書類はどのくらい?

相続に必要な書類は相続の状況により異なります。

必要書類が多い上に期限内に書類を集めて作成し、窓口へ提出する必要があります。

その時に必要事項の記入漏れなどがあり再作成、再提出をしなければならないとなると多くの時間や手間がかかります。

しかも役所は平日のみ対応なので、平日に仕事をしている方が相続手続きをしなければならない場合、仕事を休んで手続きをする必要があります。

また、相続手続きは煩雑で、手続き方法を調べながら手続きを行うのは大変です。

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