遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番

法定相続分は絶対?兄弟姉妹に円滑に遺産を相続させるには?

故人の遺産を相続する際、「誰が、どのように遺産を受け取るのか」について基準が設けられています。
これは「法定相続分」と呼ばれ、法律上明確に規定されているものです。
この法律に基づくと、必ず権利が与えられるのが「配偶者」で、その他の血縁者が存命している場合に順番に権利が与えられます。

具体的には、第一順位に「故人の子供とその直系親族(子や孫)」、第二順位に「故人の直系尊属(父母・祖父母など)」、第三順位に「故人の兄弟姉妹」が遺産を受け取る権利を有しています。
第二・第三順位の人が受け取る場合は、その前の順位に該当する人が既に亡くなっている必要があり、誰か一人でも存命の場合は権利は与えられません。

※配偶者が存命であり、子どもが死亡していた場合にはその孫が第一順位となる。

つまり、「配偶者と妹が存命」の場合は、自動的に「配偶者に遺産の3/4、妹に1/4」が遺産として渡すことができますが、「配偶者と子供がいる場合」は妹が存命であっても対象外となります。
相続人の間での話し合いで円満に解決することもありますが、残念ながらお金に関する話題はトラブルの発生源となりやすいのが事実です。

もしも「お世話になった自分の兄弟姉妹に、優先的に遺産を」と強く希望するのであれば、正式な遺言を残しておくことでそれが実現できます。
また、遺族間の無用な争いも予防できるでしょう。

遺言書の書き方は、「どのような資産を持っているか」を明記した上で、「誰に、何を渡すか」という文章を記します。
可能ならば弁護士などに依頼をして公正証書遺言を作っておくと、亡くなった後の対処も任せられて安心です。
それが難しい場合は全文を自筆で記し、日付と署名、捺印したものを保管しておく必要があります。
記載漏れなどがないように注意しましょう。

また、「見落としがちではあるものの、是非とも気を付けておきたいポイント」があります。

見落としがちではあるものの、気を付けておきたいポイント

遺産の分け方を割合で示すのではなく、「下記の不動産物件を弟に、それ以外の全ての遺産を配偶者である妻へ」といった形で明記することです。

と言うのも、「現金や株、不動産といった全ての遺産について、1/5を弟へ、残りを妻へ相続する」という形にすると、1つしかない不動産などの権利も分割されてしまいます。
特に不動産については、遺族の中で「私は不動産はいらないので、売却して権利分の現金が欲しい」や「自分はこの不動産に住みたいので売却はできない」という形で揉め事が起き、決着をつけるまで苦労する可能性が非常に高いのです。
上記の理由から、不動産は1軒につき1人ずつ相続されることをお勧めいたします。

資産の洗い出しや価額の決定には時間がかかり、簡単なことではありませんが、遺族のためにも「はっきりと分割して渡す」ということを意識すると良いでしょう。

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