遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番
自動車の相続

自動車の相続はこんなに大変!生前に名義変更したい場合は?

家や土地、預金などの資産についてはしっかり対策されていると思いますが、意外と見落としがちなものに自動車やバイクがあげられます。

家や預金など相続手続きをしなければ、動かせない資産と違い、自動車やバイクなどは所有者が死亡しても、家族がそのまま手続きをしないで乗っているケースも少なくありません。

しかし、長い期間正式な手続きをしないままでは取得できたはずの書類を取得できなくなったり、処分できなくなったりと事態を複雑にしてしまいます。

今回は車を死亡後に相続する場合、生前贈与する場合について説明致します。

車を相続する場合の必要書類

車の所有者が既に死亡している場合、自動車の相続手続き時の必要書類としては「所有者がすでに死亡している事を証明する戸籍謄本」と「遺産分割協議書」を添付しなければいけません。

「遺産分割協議書」は相続人全員が故人の車を新しい所有者が引き継ぐ事に同意する事を証明する書類で、相続人全員の署名と押印(認印)と車の相続人の署名と実印が必要です。

遺産分割協議書に決められた書式はありませんが、書いておいた方がいい項目などをあらかじめ確認しておくといいでしょう。
遺産分割協議書の書き方はこちら。

その他の書類としては、戸籍謄本・発行から3ヶ月以内の印鑑証明書が相続人全員分、新しい所有者の住民票、有効期限切れでない車検証、発行より40日以内の車庫証明書も提出を求められますので用意しておきましょう。

さらに申請当日に陸運支局・自動車検査登録事務所で購入する申請書と手数料納付書、自動車税事務所でもらえる自動車税申告書が必要になってきます。

同時に相続車のナンバープレートの付け替えをするのであれば、車両を陸運支局に持ち込む必要も出てきます。

なお、相続する車両の価値が100万円以下であれば「遺産分割協議書」ではなく、相続人1人の書類で済む「遺産分割協議成立申立書」でも可能になります。

ただし、他の相続人の了解をきちんと取っておかないとトラブルの元にもなりかねません。

自動車の生前贈与

このように所有者が死亡後に車を相続するのは、必要な書類を集めるだけでも非常に煩雑で、さらに遺産相続に絡んだ問題も一緒に出てくる場合もありますので非常に大変です。

そこで、お勧めなのが所有者が存命中に名義変更してしまう方法です。

これならば、通常の名義変更と何も変わる事はありませんが、ひとつだけ注意するべき点として所有者が生きている間に名義変更すると「生前贈与」になる事です。

生前贈与の基礎控除額が年間で110万円までなので、車の価値がそれ以下であれば問題なく名義変更する事ができます。

また他の相続人に対して、車を贈与する旨を所有者がきちんと説明しておく事が無用のトラブルを避けるために肝要です。

法定相続人以外の人に車を譲る場合

例えば、Aさんが亡くなってその息子の友人が自動車を所有・使用するという場合。

この場合は、一旦、法定相続人の代表者に名義を移します。

その後に法定相続人の代表者から息子の友人に名義を移すという流れになります(専門用語ではいわゆる「ダブル移転」といいます)。

これは二段階の名義変更手続きとなります。

ダブル移転は一度に行う事も可能ですが、書類は前述したそれぞれの名義変更手続きの書類が必要です。

この場合、車の価値によっては、法定相続人の代表者から、息子の友人に対する贈与となりますので、注意が必要です。

非常に難しく煩雑な手続きなので、行政書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

この記事のキーワード




関連する記事


相続お助け110番
相続専門の税理士チームが執筆・監修を行っています。