遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番

死亡退職金とは

退職金という名称の通り、会社によって勤続年数など一定の貢献に対して退職時にお金が支払われるもので、その支給時期が本人が死亡した後になるものを死亡退職金と呼びます。

会社に明確な基準が設けられていて、通常の退職金と同様に死亡退職金が扱われると定められているような場合には、退職者が死亡していたとしてもその退職金は遺産の一部として考えることになります。

つまり相続の対象ではありませんが、相続税の対象にはなります(みなし相続財産)。

※ただし非課税枠があり、「500万円×法定相続人の数」までは課税されません。

死亡退職金は誰が受け取れるの?他の法定相続人と分けないといけないの?

まず、死亡退職金を受け取れる人ですが、これは会社の規定によります。
多くの会社は死亡退職金を受け取れる人を配偶者に指定しています。

死亡退職金を他の法定相続人と分ける(遺産分割する)必要があるか?

上記で触れたように、死亡退職金は受け取り人が明記されている場合が多いので、受取人の固有の権利となります。
つまり、遺産分割の話し合いが必要なく指定受取人だけが受け取りが可能なことが多いため、法定相続人と分ける必要はありません。

死亡退職金を受け取るために必要な書類

被相続人が在職中に死亡した場合の遺族が提出しなければならない書類等

企業に勤めていた人が死亡してしまった場合、遺族は被相続人が勤めていた企業に対して死亡退職届を提出しなければなりません。
これを提出しないと企業側も死亡退職金の手続きを行う事ができません。
死亡退職届には提出期限はないのですが、できるだけ早く提出しましょう。

また、死亡退職届を提出する際、企業から貸し出されていた社員証や書類、データ類など返還する必要がありますので、併せて返却しておきましょう。

死亡退職金の扱いに明確な基準がない場合

問題となるのは、死亡退職金の扱いに明確な基準がないケースです。

死亡退職金が相続になる場合

会社の明確な支払い規定がなかった場合(受取人の設定がなされてない場合)の死亡退職金は遺産分割協議の対象になる事も考えられます

遺族補償として取り扱われる場合

死亡退職金を遺族補償として配偶者や子どもに支払われる場合もあります。

死亡退職金が遺産として扱われる場合

また遺産として扱われる場合には、被相続人の残した債務額によっては、結果的にプラスとならない場合もあります。

というのも日本国内では、包括承継という制度を採用していて、プラス財産とマイナス財産を区別することなく、全てが相続の対象となります。

もっとも全ての財産を放棄することや限定承認することも可能ですが、死亡退職金が法的にどのような扱いになるのかでも異なります。

死亡退職金請求の期限

気をつけたいのが退職金請求権には時効があって、5年が経過してしまうと会社の支払い義務が失われます。

特に死亡退職金の場合には、突然の事態に動揺して、配偶者は退職金請求権を行使することを忘れてしまうことがあるからです。

一般的な退職金であれば、イメージしやすいのですが、不意の退職では死亡退職金が支払われることまで知らずに放置してしまうことも少なくありません。

このような事態にならないためにも、事前に「誰に何を請求するのか」「何を支払うことになっているのか」、権利義務の関係を整理(終活)しておくことが大切です。

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