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相続税を計算する時、相続債務は相続財産からマイナスできる?

相続税の計算方法は?「債務控除」とは?

相続税の計算は、亡くなった方の財産から基礎控除額を差し引いた金額に一定の税率を乗じて、税額を計算します。
この時、亡くなった方に借入金や未払金といった相続債務がある場合には、財産の金額からこの相続債務の金額を差し引いて相続税の計算をします。
つまり、相続債務の金額が大きいほど、相続する財産も納付する相続税も額が小さくなります。

この財産から相続債務をマイナスすることを、相続税の計算上「債務控除」といいます。

それでは、どのような相続債務がこの債務控除の対象となるのでしょうか?
例えば次のようなものが該当します。

債務控除の対象一例

葬式費用も債務控除の対象となる?

葬式のために支払われる費用は相続債務ではありませんが、この葬式費用についても相続税の計算上は債務控除の対象となります。
つまり、葬式費用の金額が大きいほど納付する相続税額は小さくなります。

葬式に関連する費用については、全てが相続税を計算する上での債務控除の対象になるというわけではなく対象となるかどうかについて詳細な規定がありますので、一つ一つ判断する必要があります。

祭祀財産は債務控除の対象とならない?

それでは、墓地の購入にかかった費用は債務控除の対象となるのでしょうか?

この費用については、結論としては債務控除の対象となりません。

仮に亡くなる前に購入の申し込みをしていて亡くなった後に支払いがされた場合、未払金として相続債務に該当しそうなものですが、この場合についても債務控除の対象とはなりません。

民法では「祭祀財産」として以下のものを挙げています。

この「祭祀財産」については通常の相続財産とは違い、相続税の計算上考慮されない財産となります。
したがって墓地などの「祭祀財産」については、相続税の計算上は財産としても債務控除としても対象外となります。

相続債務の支払いのタイミングは、相続税の計算に影響するか?

亡くなった方の預金口座については、亡くなってすぐ凍結されてしまう事もあります。
しかし銀行などの金融機関が「亡くなった事実」を把握していなければ、凍結されずにしばらく口座が動いていることもあります。

相続債務については、亡くなった方の預金口座からそのまま支払いをすれば良いのか、亡くなった方の口座を預金解約して相続人が相続したお金から支払いをすれば良いのか迷われる方もいらっしゃいます。
結論としては、どちらの場合も相続税の「債務控除」の金額には影響を与えません。

預金解約をする前に公共料金やローンが口座から引き落とされるケースもありますし、預金解約した後で相続人が相続債務の支払いをするケースもあります。

相続債務は亡くなった時点で債務として存在していれば、その支払いがいつなされても影響されないのです。

預金解約前の支払いは通帳に記録が残りますが預金解約後の支払いは通帳に記帳されませんので、領収証の保管など、支払った相続債務をきちんと把握しておくことが必要です。

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