遺産相続手続きや節税の方法を税理士が解説|相続お助け110番

遺贈とは

まず遺贈とは法定相続人ではない第三者に遺言で遺産を渡す事です。
子供や配偶者・父母・兄弟姉妹ではない親族や第三者は「遺贈」の対象となり、「贈与税」ではなく「相続税」が課税されます。
例えば懸命に介護してくれた子供の妻や介護士・認知していない愛人の子に遺産を渡したい時は、遺言により「遺贈」する方法で渡すことが可能です。
また「自分が亡くなったら遺産を渡したい」とする「死因贈与」契約も遺贈と同じ扱いになります。
では遺贈による相続の税金はどのように算出するのか見てみましょう。

遺贈による相続税の算出方法

税金の算出方法は以下の通りです。

②の税率は下記の表をご参考にして下さい。

【税率】

各法定相続人の取得金額 税率 控除額
~1,000万円以下 10%
1,000万円超 ~ 3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超 ~ 5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超 ~ 1億円以下 30% 700万円
1億円超 ~ 2億円以下 40% 1,700万円
2億円超 ~ 3億円以下 45% 2,700万円
3億円超 ~ 6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 ~ 55% 7,200万円

上記がシンプルな税金の算出方法になります。
以下の具体例で実際に納付すべき税金額を算出してみましょう。

税金の算出法【具体例】

故人A氏の介護をしていたB氏(親族ではない)が空き家になっていた一戸建てを遺贈で受け取ったとします。
土地は路線価での評価を採用すると、1㎡で20万円の単価となり、130㎡ある土地の評価額は2,600万円となります。
家屋は固定資産税評価額が250万円だとすると、土地と合わせて評価総額2,850万円になります。
また3年以内に贈与された財産(生前贈与加算)は遺贈と同じ扱いで、生前贈与で前年に150万円受け取っているとなれば2,850万+150万で単純なB氏の課税対象金額は3,000万円です。
ここまではB氏のみが遺贈で受け取った遺産となります。
ですがA氏の遺産をB氏以外の遺産取得者が受け取っている場合、税金の計算は他の遺産取得者が受け取った遺産と合算しなければいけません。

ではここでB氏以外にもC氏(法定相続人)も遺産を受け取ったとします。
C氏が1人で受け取った遺産は7,000万円とし、遺産の(純資産)総合計は1億円だったとしましょう。
この時の計算方法は以下の通りとなります。

それぞれの税金算出は6,400万円×税率30%-控除額700万=1,220万が2人の税金合計です。
B氏個人の税金は按分して1,220万円×3,000万円÷1億円=366万円になります。
またB氏は、税金が2割加算されるので366万円×120%=439万2,000円です。

更に生前贈与の150万円を受け取った時に贈与税を支払っているので、支払った贈与税分は控除されます。
(150万円-非課税110万円)×税率10%=贈与税4万円が控除され、439万2,000円-贈与税4万円=435万2,000円がB氏が今回納付すべき税金額です。

遺贈を受ける場合の注意点

相続人以外が受け取る遺贈の場合は生命保険非課税枠・未成年者控除などが受けられないので注意しましょう。
遺贈の場合は更に不動産名義の変更で登録免許税がかかり、特定遺贈の場合は不動産取得税がかかります。
遺贈の種類によって負担する税金が異なりますので気を付けましょう。

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